Canon CanonetQL17 G-Ⅲ

比較的最近手に入れたカメラです。今年の4月くらいかな。フジカラーマイクロ函館山で購入。撮影に支障のないレベルですがレンズに拭き傷と思われる若干の汚れあり。対眼側から覗いても全く問題ないのですがファインダー対物側に小ヒビあり、左側面のシンクロターミナルを覆うキャップが破損、あとセルフタイマー不調、感度調節ノブが動きづらいくらいのコンディションで1万3千円で販売していたのを、店長さんのご厚意で9千円に値引いてもらいました。フィルターと試写用フィルムもつけてくださいました。1万円以下で距離計付きのレンジファインダー機が欲しかったんです。


 このカメラは水銀電池で稼働するシャッタースピード優先EEが搭載されていて、シャッタースピード優先オートで使用することもできるのですが、電池がなくても完全マニュアルカメラとして使用できます。レンズシャッター式で作動音はとても静かです。レンズは40mm解放F1.7、絞り羽根5枚で最小絞りF16です。シャッタースピードは最速で1/500、1/4より下はバルブ解放となります。晴天時の撮影は厳しいです。

 レンズの対物側にシャッタースピード調節リング、次に感度調節窓(レンズ右下の金属レバーを押しながらずらすことで調整できます。)その次が絞り調節リング、ボディ側に距離調節リングがついていて、左手の指でリングについたノブを回す仕組みになっていて、最短撮影距離は80cmです。

 距離計は2重像を重ねるタイプで、ブライトフレームは距離に応じて移動し、パララックスを抑えてくれます。パララックスとは、レンジファインダー機や二眼レフカメラで問題となる現象で、プリズムでフィルム面に映るのと同じ画が見える一眼レフと違って、レンズとは無関係の像をファインダーから見るカメラでは、ファインダーで見た範囲と実際に映る範囲が異なってしまうことを指します。

 あと、このカメラの機構で特徴的なのはクイックローディングシステムと呼ばれるフィルム充填方式で、フィルム交換がとても簡単かつ、入れ損じが起きにくくなっています。シャッター下には巻き上げが終了したか否かを示す小窓(赤がシャッターが切れる状態、白が巻き上げ前)なんかもついていて、とても使いやすいです。巻き戻しクランクを引きあげ、裏蓋を開けたら、フィルムを装填し、フィルム端を右側の黒いパーツの下にはさみ、裏蓋を占めて、巻き上げを数回行うことで撮影可能になります。

 フラッシュを使う際は、ガイドナンバー式ですね。絞り調節リングのA(オート)より右側がガイドナンバーになっています。

 このカメラの短所をあげるとすれば、シャッタースピードの遅さ、マニュアル時に動作しない露出計、多重露光スイッチを搭載していないこと、最短撮影距離が80cmと長いことくらいですかね。

このカメラで撮影した写真が以下のとおりです。色乗りはちょっと控えめですが、描写はパリッとしていてよく映ります。最近はモノクロフィルムを入れて使うことが多いです。また、いかにもクラシックカメラという風貌で、被写体として優秀です。僕は根っからのニコン党で人生初のキャノン機だったんですが、キャノンもなかなかやるなーとおもった次第であります。このカメラが販売されたのは1972年から1982年にかけてで、かなりの台数が売れたそうです。Canonetシリーズは他にもあって、中古市場に多数出回っているようです。

SHO SUENAGA

しがない大学生の他愛ない写真たち。

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